- 人材採用について、「これまで通りの採用にはそろそろ限界が来る」企業は33.8%。特に医療・福祉、生活関連サービス業種で採用への危機感が強い傾向【詳しくはこちら】
- 企業の採用充足状況、新卒・中途・アルバイトで約4割が未充足。前年比では新卒・中途で未充足割合が増加【詳しくはこちら】
- AIの業務代替による人員削減、「今後は影響がありそう」な企業は22.9%。大企業ほど「既に影響が出ている」傾向【詳しくはこちら】
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:粟井俊介)は、企業の採用担当者2,101名を対象に調査した、「マイナビ 企業人材ニーズ調査 2025年版」を発表しました。
採用の現状と危機感
- 人材採用について、「これまで通りの採用にはそろそろ限界が来る」企業は33.8%
- 特に[医療・福祉][生活関連サービス]で人材難の傾向
人材採用の現状
企業の採用担当者に人材採用状況を聞いたところ、「これまで通り採用できている」の割合は46.3%にとどまった。一方、「これまで通りの採用にはそろそろ限界が来る」は33.8%、「これまで通りの採用には既に限界が来ている」は10.5%となり、採用への危機感がうかがえた。【図1】
【図1】人材採用の現状/マイナビ企業人材ニーズ調査2025年版
業種別の人材採用の現状
業種別では、特に[医療・福祉][*生活関連サービス・娯楽業]などで採用が難しくなっている様子がうかがえ、さらに企業規模が小さいほどこれまで通りの採用が難しい傾向がみられた。人口減少や労働力不足を背景に人材確保が難しくなっている現状がうかがえる。 【図2、3】
*クリーニング、理美容、娯楽施設など
【図2】人材採用の現状・業種別/マイナビ企業人材ニーズ調査2025年版
【図3】人材採用の現状・企業規模別/マイナビ企業人材ニーズ調査2025年版
これまで通りの採用が難しい人材
採用が難しくなってきている人材の自由回答では、「新卒」「若手」の回答が目立ち、若年層のニーズの高さがうかがえた。また、「IT・技術者」「看護・介護」など特定の専門性を備えた人材や、「即戦力」「経験者」など実務の経験値に対するニーズもみられた。【図4】
【図4】これまで通りの採用が難しい人材/マイナビ企業人材ニーズ調査2025年版
採用充足状況
- 企業の採用充足状況、新卒・中途・アルバイトで約4割が未充足
新卒・中途・アルバイトの各採用担当者に、2025年の採用数の充足状況を聞いたところ、「採用数を確保できていない」割合は、新卒採用で40.6%、中途採用で44.6%、アルバイト採用で37.3%。いずれの雇用形態においても4割程度が「採用未充足」となった。
採用未充足の割合を前年比でみると、新卒採用は2.3pt増、中途採用は2.1pt増となった。【図5】
【図5】採用充足状況/マイナビ企業人材ニーズ調査2025年版
AIの業務代替による人員削減
- AIの業務代替による人員削減、「既に人員削減への影響が出ている」企業は12.3%
- 大企業ほど「既に影響が出ている」傾向
AIによる業務代替の影響により、自社で現在雇用している従業員の人員削減の可能性について聞いた。「既に人員削減への影響が出ている」は12.3%で、「現時点で人員削減への影響は出ていないが、今後は影響がありそう」は22.9%、「現時点で人員削減への影響は出ていないが、今後はわからない」は34.2%であった。一方、「人員削減への影響はないだろう」と回答した割合は30.7%だった。【図6】
【図6】AIの業務代替による人員削減の可能性/マイナビ企業人材ニーズ調査2025年版
業種別では、 [宿泊業・飲食店][教育業][医療・福祉][建設業]などで「人員削減への影響はないだろう」の割合が高かった。これらの業界は人手不足が深刻な傾向にあり、人を通じた仕事やサービスの提供が必要とされる職種が多いことが考えられる。【図7】
【図7】AIの業務代替による人員削減の可能性・業種別/マイナビ企業人材ニーズ調査2025年版
企業規模別で見ると、従業員1,000人以上の企業ではAIの業務代替による人員削減において、「既に人員削減への影響が出ている」の割合が16.2%となり、企業規模が大きいほど「既に影響が出ている」傾向が見られた。大企業ほど、AI導入が進んでおり、AIによる業務代替が先行していると推察される。【図8】
【図8】AIの業務代替による人員削減の可能性・企業規模別/マイナビ企業人材ニーズ調査2025年版
調査担当者コメント
今回の調査からは、企業の労働力の不足感と採用に対する危機感がうかがえました。特に中小企業や[医療・福祉]などの業界で、必要な労働力の確保が一層難しくなっていることが考えられます。
一方、労働力を技術で補おうとする動きも垣間見えました。特に大企業ではAIによる業務代替の影響があらわれている様子で、それによって労働力の『余剰感』が出ている企業もあるようです。既に組織で求められる仕事や社会の労働需給のバランスが変化しているのかもしれません。
今後、さらに人口減少が進み労働力が限られていく中で、企業の視点では人によって行われるべき仕事を見極めながら技術を取り入れる姿勢や、雇用形態や属性を限定せずに多様な人材に目を向けることも重要ではないでしょうか。また、働く個人にとっては、社会の変化に合わせて新たなスキルを身につける視点も求められると考えます。
キャリアリサーチLab研究員 宮本 祥太
調査概要
| 内容 |
企業人材ニーズ調査2025年版 |
| 調査期間 |
2025年12月5日~12月9日 |
| 調査対象 |
人材採用に関して、[採用実施]][手法選定][雇用の決定]のいずれかの決裁権を持つ採用担当者 |
| 調査方法 |
外部パネルによるインターネット調査 |
| 有効回答数 |
2,101名
○企業分類/上場602名・非上場1,499名|製造 659名・非製造1,442名 ○企業規模/正社員300人未満:1,194名・300~999人:357名・1,000人以上:550名
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