- OB・OG訪問を行った学生は26.8%
- 機会がなくOB・OG訪問を行わなかった学生が増加
- OB・OG訪問を行った時期は1次面接を受ける前が55.3%
- OB・OG訪問の結果「やりたい仕事の具体化」ができた
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2026年卒業予定の全国の大学生・大学院生を対象に実施した、「マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<OB・OG訪問>」の結果を発表しました。
トピックス
- OB・OG訪問を行った学生は26.8% 平均訪問人数は5.0人【図1,2】
- OB・OG訪問に興味のある学生は45.2% 機会がないために行わなかった学生が増加【図4,5】
- 知りたいことは具体的な仕事内容 会いたい社員は2、3年目の若手社員【図6,7】
- 訪問をしたタイミングは1次面接を受ける前が55.3%と最多【図8】
- OB・OG訪問の結果、「やりたい仕事の具体化」ができた【図9】
調査詳細
OB・OG訪問の経験について
- OB・OG訪問を行った学生は26.8%
- 平均訪問人数は5.0人
OB・OG訪問を行った割合
OB・OG訪問を行った学生は全体で26.8%と多くはない。文理男女別にみると理系男子(33.6%)が最も経験者の割合が高かった。【図1】
【図1】OB・OG訪問の経験有無 / 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<OB・OG訪問について>
平均訪問人数
平均訪問人数は全体で5.0人であり、文系男女は平均を上回り、理系男女は下回る結果となった。理系男子はOB・OG訪問した割合は最も高かったものの、訪問人数については平均を下回る結果であった。文系と比較して理系は受験企業を絞り込む傾向があるため、経験割合が高くとも訪問人数は多くないことが示された。【図2】
【図2】訪問人数の平均/ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<OB・OG訪問について>
次のステップ(選考など)へ進みたいか
経験した学生は多くないものの、OB・OG社員の印象で次のステップ(選考等)に進みたいと感じた学生が8割を超える結果となった。【図3】
【図3】次のステップへ進みたいか/ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<OB・OG訪問について>
現状、多くの学生が行うような活動ではないが行った学生の志望意欲は高まるようだ。
OB・OG訪問を行わなかった理由
- OB・OG訪問に興味のある学生は45.2%
- 機会がなくOB・OG訪問を行わなかった学生が増加る
興味のある学生と経験のある学生
OB・OG訪問に興味のある学生は45.2%であった。しかし、興味があると回答した学生のうち約半数はOB・OG訪問の経験がないと回答した。【図4】
【図4】OB・OG訪問への興味と経験の有無/ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<OB・OG訪問について>
このことから興味があるにも関わらず、その約半数は行っていないことがわかる。
OB・OG訪問を行わなかった理由
そこで、OB・OG訪問をしなかった理由を聞くと最も多かったのは「必要性を感じないから(23.4%)」であったが昨年と比較して最も割合が増えたのは「しようと思っていたが、その機会がなかった(18.0%,昨年比10.4pt増)」という回答であった。【図5】
【図5】OB・OG訪問を行わなかった理由/ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<OB・OG訪問について>
近年は学生の間でOB・OG訪問のためのマッチングサービス等が浸透していたり、WEBでの訪問が可能だったりとこれまでよりも手軽に行える状況になっていることから学生の関心が高まっていることが推測される。
その一方で企業視点から考えると訪問を受けるためには社員の研修といった学生を受け入れる環境作りが必要となる。そのため、学生の関心の高まりに対して受け入れが間に合っていない状況かもしれない。
学生がOB・OG訪問に求めるもの
- OB・OG訪問で知りたいことは「具体的な仕事内容」
- 会いたい社員は2、3年目の若手社員
OB・OG訪問で知りたいこと
学生にOB・OG訪問で知りたいことを聞くと、最も多かった回答は「具体的な仕事内容(55.1%)」であった。その他にも入社を決めた理由や社内の人間関係など実際に働くことをイメージするための内容が多くあがった。【図6】
【図6】OB・OG訪問で知りたいこと/ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<OB・OG訪問について>
OB・OG訪問で会いたい社員
OB・OG訪問で会いたい社員については入社2、3年目の若手社員(40.7%)という回答が最も多く、続いて4、5年目の社員(30.5%)という回答が多くみられた。
学生が最も知りたいことは具体的な仕事内容ということから、より近い将来においてどのような仕事ができるのかを知るために年齢が比較的近いことに加えてある程度、業務経験を積んだ社員を求めていることがわかった。【図7】
【図7】OB・OG訪問で会いたい社員の社歴について/ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<OB・OG訪問について>
面接手法における受験意欲と受験希望
- OB・OG訪問をした時期は「1次面接を受ける前」が55.3%
- OB・OG訪問を行った結果、「やりたい仕事の具体化」ができた
OB・OG訪問を行う時期
OB・OG訪問を行った時期を聞いたところ、最も多かったのは1次面接受験前(55.3%)であった。続いて、1次面接~内々定前(31.5%)が多く、選考の過程でOB・OG訪問が多く行われていることがわかった。【図8】
【図8】OB・OG訪問を行った時期/ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<OB・OG訪問について>
1次面接を受ける前にOB・OG訪問を行うということは学生は訪問を行う企業に対してある程度、志望意欲がある状態と考えられる。
訪問をした結果、得られたことを聞くと「やりたいと思っていた仕事のイメージがはっきりした(59.5%)」という回答が最も多く、図6で示したOB・OG訪問によって知りたいことがしっかりと聞けていることがわかる。
【図9】OB・OG訪問で得られたこと/ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<OB・OG訪問について>
これらの結果から学生の関心は高まっているが、企業側の体制が整っておらず学生の経験割合が多くない現状が推測される。しかし、調査からOB・OG訪問を行うことで次の選考に進みたいという意欲醸成につながることが示唆された。
OB・OG訪問の実施が難しい企業においても、選考過程の意識醸成として具体的な仕事理解をさせる施策や、面接内で仕事の理解を向上させることが求められているかもしれない。
調査概要
内容 |
2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<OB・OG訪問について>
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調査期間 |
2025年5月25日(日)~2025年5月31日(土) |
調査対象 |
2026年3月卒業予定の全国の大学生、大学院生 |
調査方法 |
マイナビ2026会員(退会者含む)にWEB DMを配信し、インターネットアンケートより回収 |
有効回答数 |
1,983名 |
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