- キャリア形成活動・就職活動に向けて貯金を検討する学生は約8割で「交通費」への備えが最多
- 就職後、毎月給与から「5万円以上」貯金したい学生が5割を超える
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2027年3月卒業見込みの全国の大学3年生、大学院1年生を対象に実施した、「マイナビ 2027年卒大学生キャリア意向調査(5月)<インターンシップ・キャリア形成活動>」の結果を発表しました。
トピックス
- 5月のキャリア形成活動の参加率は3割で前月より10pt以上増加
- 学生生活の折り返しである3年生時の気持ちは「もう半分終わってしまったという焦り」が83.1%
- 今後のキャリア形成活動や就職活動に向けて貯金をしている・貯金をしたい学生は約8割。「交通費」に備える学生が6割となり、インターンシップ等の対面実施の影響か
- 就職後、毎月の給料から「5万円以上」貯金に回したい学生は54.6%
調査詳細
今月の活動について
- 5月のキャリア形成活動の参加率は3割で前月より10pt以上増加
5月単月でのオープン・カンパニー&キャリア教育等の参加率は27.1%となり前月の15.9%から11.2pt増加した。また、インターンシップ・仕事体験を含む何かしらのキャリア形成活動に参加した割合は30.2%で前月から11.9pt増えた。インターンシップ等の開催が本格化する夏に向けて学生の動きが活発になっていることがわかる。【図1】
【図1】今月参加したインターンシップ・仕事体験やオープンカンパニー、キャリア教育のプログラム(複数回答/n=3,051)/ マイナビ 2027年卒 大学生キャリア意向調査(5月)<インターンシップ・キャリア形成活動>
3年生時点での心境
- 学生生活の折り返しである3年生時の気持ちは「もう半分終わってしまったという焦り」が83.1%
今の気持ちとして当てはまるもの
学生生活が折り返しになり、今の気持ちとして当てはまるものを聞いたところ「『もう半分終わってしまった』という焦り」が83.1%で最多となった。【図2】
【図2】学校学校生活が折り返しになり、いまの気持ちとして当てはまるもの(単一回答/n=3,051)/ マイナビ 2027年卒 大学生キャリア意向調査(5月)<インターンシップ・キャリア形成活動>
就職活動準備の観点から思うこと
また、就職活動準備の観点から思うことを自由回答で聞くと、「周りは就活準備を進めているのに、自分はまだほぼやっていないため焦りがある」「就活だけだったらいいが、研究との両立を考えると時間が足りないと感じてしまう」といった意見があがった。
大学生活の後半に差し掛かったことで、就職活動の準備に対する焦りや学業との両立に対する不安を感じていることがわかる。【図3】
【図3】学生生活が折り返しになったことについて、就職活動準備の観点から思うこと(自由回答/n=1,741)/ マイナビ 2027年卒 大学生キャリア意向調査(5月)<インターンシップ・キャリア形成活動>
キャリア形成活動における貯蓄意識について
- 今後のキャリア形成活動や就職活動に向けて貯金をしている・貯金をしたい学生は約8割、「交通費」に備える学生が6割となり、インターンシップ等の対面実施の影響か
キャリア形成活動への貯金
キャリア形成活動(または就職活動)に向けて貯金をしているかを聞いたところ、79.7%(「貯金をしている(33.8%)」+「したいけどできていない(45.9%)」)が貯金をする意思があることがわかった。【図4】
【図4】キャリア形成活動(または就職活動)に向けて貯金をしているか(単一回答/m=3,051)/ マイナビ 2027年卒 大学生キャリア意向調査(5月)<インターンシップ・キャリア形成活動>
何に備えて貯金をしているか
また、何に備えて貯金をしようとしているかについては「交通費」が64.4%で最も多く、次いで「アルバイトができない期間の生活費」で56.0%となった。「マイナビ企業新卒採用活動調査」によると、企業が実施したインターンシップ・仕事体験の形式は25年卒では「すべて対面で実施」が44.0%となっており23年卒から15.7pt増加している。
インターンシップ・仕事体験の実施場所が遠方、かつ交通費が支給されない場合に備えて貯金を検討しているのではないかと推察できる。【図5】
【図5】キャリア形成活動(または就職活動)の中で、何に備えて貯金をしようとしているか(複数回答/n=2,413)/ マイナビ 2027年卒 大学生キャリア意向調査(5月)<インターンシップ・キャリア形成活動>
【参考】学生向けインターンシップの実施形式(単一回答)※インターンシップは仕事体験を含む / マイナビ企業新卒採用活動調査
就職後の貯蓄意識について
- 今後のキャリア形成活動や就職活動に向けて貯金をしている・貯金をしたい学生は約8割、「交通費」に備える学生が6割となり、インターンシップ等の対面実施の影響か
就職後、毎月の給料から貯金に回したい額を聞いたところ「5万円以上」は合計で54.6%となった。金融広報中央委員会の調査※によると、年間の手取り収入からの貯蓄割合の平均は11.0%だった。【図6】
【図6】就職後、毎月の給料から貯金に回したい額(複数回答/n=3,051)/ マイナビ 2027年卒 大学生キャリア意向調査(5月)<インターンシップ・キャリア形成活動>
一方で、「マイナビ 2027年卒大学生キャリア意向調査4月<インターンシップ・キャリア形成活動>」では理想とする初任給額は25万円が最多だったため、学生は初任給の2割程度を貯金したいと考えていることがわかる。
「マイナビ大学生低学年のキャリア意識調査(2027・2028年卒対象)」によると自分の将来について、不安を感じていることは「お金に対する不安(76.3%)」が最多だったため、経済的な不安から将来に備えていることが推察できる。
【参考】自分の将来について、不安を感じていること(複数回答/n=1,081)/ マイナビ大学生低学年のキャリア意識調査(27・28年卒)
【参考】初任給として理想的だと思う金額(数値回答/n=1,838) / マイナビ 2027年卒 大学生
キャリア意向調査(4月)<インターンシップ・キャリア形成活動>
調査担当者のコメント
学生生活の折り返しを迎えた学生の心境は、焦りを感じているという回答が8割以上でした。自身の将来のことを真剣に考えはじめたからこその焦りだと思いますが、まだ3年生は始まったばかりです。必要以上に周りと比べる必要もないと思いますので、焦らずにできることから行動を起こしてみることが良いのではないでしょうか。
また、これからの活動に向けて貯金をしようとしている学生が多く、貯蓄意識の高さが明らかになりました。お金に限らず学生時代から「備える力」を身につけていることは、キャリア形成だけでなく人生においても大きな強みになります。お金の管理だけではなく、「自分の将来に向き合う」という姿勢は大切にしながら、有意義なキャリア形成活動を行ってほしいと思います。
学生の属性データ
有効回答数内訳 |
文系男子 |
文系女子 |
理系男子 |
理系女子 |
総計 |
人数 |
477 |
1,170 |
716 |
688 |
3,051
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調査概要
内容 |
マイナビ 2027年卒キャリア意向調査〈インターンシップ・キャリア形成活動〉(5月)
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調査期間 |
2025年5月20日~5月31日 |
調査対象 |
マイナビ2027会員のうち2027年3月卒業見込みの全国の大学3年生、大学院1年生 |
調査方法 |
マイナビ2027会員にメール告知・WEBフォームにて回答 |
有効回答数 |
3,051名 |
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