- 5月の活動状況①未内々定者:例年以上に活発に活動中
- 5月の活動状況②内々定あり活動継続者:複数内々定を保有するも継続
- 5月の活動状況③活動終了者:志望企業から内々定を獲得
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2026年卒業予定の全国の大学生・大学院生を対象に実施した、「マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>」の結果を発表しました。
トピックス
- 5月末の内々定保有率は前年比2.7pt増の77.1%。活動継続率は前年比1.0pt増の50.6%と、いずれも前年と同水準
- 5月の活動状況①未内々定者:エントリー社数が増加し、例年以上に活発に活動中
- 5月の活動状況②内々定あり活動継続者:複数内々定を得ても決断に迷い、例年以上に今後の選考に意欲的
- 5月の活動状況③活動終了者:志望企業から内々定を獲得し、活動を終了
調査詳細
2026年卒学生の活動状況別の傾向(5月末時点)概要
- 未内々定者:例年以上に活発に活動中
- 内々定あり活動継続者:複数内々定を保有するも継続
- 活動終了者:志望企業から内々定を獲得
内々定保有率の推移・経年比較
2026年卒学生の5月末時点活動状況は、①未内々定者22.9%、②内々定あり活動継続者27.7%、③活動終了者49.4%となった。また、活動状況別にそれぞれ特徴があることが分かる。【図1】
【図1】26年卒就活生の活動状況別の傾向 / マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>
具体的な活動状況ごとの特徴は後述する。
5月の内々定保有率・活動継続率
- 5月末の内々定保有率は前年比2.7pt増の77.1%
- 活動継続率は前年比1.0pt減の50.6%と、いずれも前年と同水準
内々定保有率
5月末の内々定保有率は前年から2.7pt増加し、77.1%となった。3、4月については前年からの増加が目立ったが、増加幅は徐々に落ち着きを見せている。【図2】
【図2】内々定保有率の推移・経年比較 / マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>
内々定保有率・文理別
文理別にみると、文系学生で73.9%、理系学生で82.1%と、文理差も縮小している。【図3】
【図3】内々定保有率・文理別 / マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>
活動継続率
活動継続率(内々定を持ちながら活動を継続する学生の割合+未内々定者の割合)についても50.6%と、前年の51.6%と同程度となっている。【図4】
【図4】活動継続率の推移・経年比較 / マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>
活動継続率・文理別
文理別では文系学生59.1%(前月比11.8pt減)、理系学生37.2%(前月比8.7pt減)といずれも前月からは減少しているが、内々定保有率と同様に文理差は縮小している。【図5】
【図5】活動継続率・文理別 / マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>
5月の活動状況①未内々定者
- 3月以降の平均エントリー社数が増加し、累計で24.1社に
- 今後受けようと考える選考社数は前年比0.4社増の5.4社
- 例年以上に活動が活発化
平均エントリー社数
過去4年間の5月末までの平均エントリー社数を比較すると、2022年卒から2025年卒までは2月末までのエントリー社数は増加傾向、3月以降のエントリー社数は減少傾向となっていた。
これは2月末までのインターンシップ等の活動が活発になったことや、企業の採用選考の早期化が要因であると考えられたが、2026年卒では2月までのエントリー社数が減少、3月以降のエントリー社数が増加に転じた。【図6】
【図6】平均エントリー社数・経年比較 / マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>
今後の選考社数
今後何社くらい選考を受けようと考えているかを聞くと、未内々定者では平均5.4社と活動継続者全体と比較して1.3社多く、また前年から0.4社増加した。
2026年卒学生は2月までのエントリー社数が例年より少なかったことから、例年以上に未内々定者の動きが活発になっているとみられる。【図7】
【図7】今後、何社ぐらい選考を受けようと考えているか/活動状況別 / マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>
就職活動への不安
また未内々定者のうち約8割が就職活動に対しての不安が「ある」と答え、その内容としては、「1つでも内々定をもらえるかどうか(67.0%)」が最も多かった。【図8】
【図8】現時点で就職活動に対し不安はあるか・未内々定者のみ(複数選択) / マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>
5月の活動状況②内々定あり・活動継続者
- 内々定保有社数は約2社と複数保有
- 今後受けようと考える選考社数は前年比0.4社増の3.0社
- 複数社内々定を得ても決断に迷い、引き続き選考参加に意欲的
内々定保有社数
内々定を持ちながら活動を継続する学生の平均の内々定保有社数は全体で1.9社だった。文理別にみても、文系で1.9社、理系で2.0社と文理差はほとんどなく、約2社と複数社の内々定を得ている状況だ。【図9】
【図9】内々定あり活動継続学生の平均内々定保有社数/文理別 / マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>
今後の選考社数
今後何社くらい選考を受けようと考えているかを聞くと、未内々定者の5.4社よりは少ないが、平均3.0社と前年から0.4社増加した。【図10】
【図10】今後、何社ぐらい選考を受けようと考えているか・活動状況別 / マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>
※平均値の集計方法
2025年卒:「0~20,21社以上」の選択肢回答で、21社以上を21として集計
2026年卒:数値回答の結果より、21社以上を21として再集計
また、63.2%と過半数が就職活動に不安を感じており、内容としては「現在の内々定先企業に入社して良いのか(47.2%)」が最も多かった。この状況にある学生は、複数内々定を保有していても入社先の決断に迷っており、引き続き選考参加に意欲的な状況にあるようだ。【図11】
【図11】現時点で就職活動に対し不安はあるか/内々定あり活動継続学生のみ(複数選択) / マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>
5月の活動状況③活動終了者
- 平均2.0社の内々定先から、入社予定企業を決定
- その企業が就職活動開始時の第一志望企業だった割合が53.4%
内々定保有社数
就職活動を終了している学生に内々定保有社数をきくと、全体で平均2.0社(文系:2.3社、理系:1.8社)の内々定を得て、入社予定先の1社を決定していることが分かった。【図12】
【図12】活動終了学生の平均内々定保有社数・文理別 / マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>
入社予定先企業の就職活動開始時の志望順位
入社予定先の企業(活動継続者の場合は内々定を得ているなかで入社意志の最も高い企業)について、就職活動開始時にその企業が第一志望だった割合をみると、活動終了者が53.4%、活動継続者では20.3%だった。【図13】
【図13】現在入社意思が最も高い企業の活動開始時の志望順位・活動状況別 / マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>
就職活動への不安
また、活動を終了する学生の9割は就職活動への不安は「ない」と回答しており、志望度の高い企業から内々定を得て、納得したうえで活動を終了している状況であると考えられる。【図14】
【図14】現時点で就職活動に対し不安はあるか/活動終了学生のみ / マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>
調査概要
内容 |
2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>
|
調査期間 |
2025年5月25日(日)~2025年5月31日(土) |
調査対象 |
2026年3月卒業予定の全国の大学生、大学院生 |
調査方法 |
マイナビ2026会員(退会者含む)にWEB DMを配信し、インターネットアンケートより回収 |
有効回答数 |
1,983名 |
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