・20代でのワークライフバランス意識で「ワーク重視」は57.7%
・企業に対して安定性を感じるポイントは「福利厚生が充実している(57.3%)」
・学生の育児休業の利用希望は男女ともに7割以上
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2026年卒業予定の全国の大学生・大学院生を対象に実施した、「マイナビ 2026年卒 大学生キャリア意向調査3月<就活生のワークライフバランス意識>」の結果を発表しました。
トピックス
- 学生の20代でのワークライフバランス意識はワーク重視が57.7%、ライフ重視は39.3%とワーク重視が優勢。
- 企業に対して安定性を感じるポイントは「福利厚生が充実している(57.3%)」が最多。学生が求める福利厚生は「交通費支給制度(57.0%)」が最多。
- 学生の育児休業の利用希望は73.5%。男女別の利用希望は0.6pt差と性別での差はみられなかった。
調査詳細
学生のワークライフバランス意識と許容できる残業時間
・20代でのワークライフバランス意識で「ワーク重視」は57.7%
・学生の許容できる残業時間は「週1~5時間(50.0%)」が最多。
学生のワークライフバランス意識
年代ごとのワークライフバランス意識を聞いたところ、20代はワーク重視が57.7%、ライフ重視が39.3%とワーク重視が優勢であった。また、年代を経るごとにライフ重視が優勢となっていった。【図1】
【図1】年代ごとのワークライフバランス意識 / 2026年卒 大学生キャリア意向調査3月<就活生のワークライフバランス意識>
学生の許容できる残業時間
続いて、学生に残業時間は週にどの程度ならしても良いと思えるか聞いたところ、最も多かったのは「1時間~5時間(50.0%)」であった。特に20代のワークライフバランス意識でライフを重視する学生はワークを重視する学生よりも「1時間~5時間」と回答した割合が15.8pt高かった。
しかし、ワーク重視の最多回答は「1時間~5時間(43.4%)」であり、ワーク重視の学生であっても「長時間の残業をしても良い」という価値観ではないことが読み取れる。【図2】
【図2】学生の許容できる残業時間 / 2026年卒 大学生キャリア意向調査3月<就活生のワークライフバランス意識>
業務外での職場の人との関わり方についての価値観
・「同期とは友人のように仲良くしたい」と思う学生は74.6%
・「休日も部活やレクリエーションなどに参加したい」「社員旅行や合宿に行きたい」という価値観については肯定派も否定派も同程度であった
学生に対して業務外での職場の人との関わり方について、「そう思う・どちらともいえない・そう思わない」で聞いたところ、最も「そう思う」という肯定的な回答率が多かったのは「同期とは友人のように仲良くしたい(74.6%)」という価値観であった。【図3】
【図3】業務外での職場の人との関わり方についての価値観 / 2026年卒 大学生キャリア意向調査3月<就活生のワークライフバランス意識>
反対に「そう思わない」という否定的な回答率が高かったのは、「休日も部活やレクリエーションなどに参加したい(39.7%)」や「社員旅行や合宿に行きたい(34.8%)」だった。
しかし、これらは「そう思う」という肯定派の割合も同程度であるため、人によって価値観に差があるといえる。そのため今後、彼らを新社会人として受け入れる企業としては、特に配慮が必要な内容であると考えられる。【図4】
【図4】業務外での職場の人との関わり方についての価値観 / 2026年卒 大学生キャリア意向調査3月<就活生のワークライフバランス意識>
また、学生に理想とする業務外での職場の人との関わり方を聞いたところ、「仕事とプライベートは分けたい」、「自分の時間も大事にしたい」というような公私を分けたいという意見が多く見られた。そのため、プライベートでも遊びたい、飲み会に参加したいという希望は基本的には「仲の良い人同士」を想定しており、そういった関係性を築くことについては肯定的であることがわかる。
しかし、その一方でコミュニケーションの重要性を感じており、周囲と前向きに交流を持ちたいという希望もみられた。【図5】
【図5】理想とする業務外での職場の人との関わり方/ 2026年卒 大学生キャリア意向調査3月<就活生のワークライフバランス意識>
企業に安定性を感じるポイントと福利厚生
・学生が企業に安定性を感じるポイントは「福利厚生が充実している(57.3%)」が最多
・学生が就職先に求める福利厚生は「交通費支給制度(57.0%)」が最多
企業に安定性を感じるポイント
学生に企業に安定性を感じるポイントを聞いたところ、最も回答が多かったのは「福利厚生が充実している(57.3%)」であった。続いて、「安心して働ける環境である(52.5%)」、「業界大手である(44.1%)」が多く回答された。【図6】
【図6】企業に安定性を感じるポイント / 2026年卒 大学生キャリア意向調査3月<就活生のワークライフバランス意識>
学生が求める福利厚生
学生が就職先に求める福利厚生を聞いたところ、半数以上の学生が「交通費支給制度(57.0%)」、「住宅手当・家賃補助制度(53.6%)」を回答しており、生活費の負担を軽減させる制度を求める学生が多いことがわかった。これらの結果から、学生が企業に求めているのは制度によって生活の負担が軽減されるといった「生活の安心」や安心して働ける「環境」であることが推測される。【図7】
![【図7】就職先に求める福利厚生制度 / 2026年卒 大学生キャリア意向調査3月<就活生のワークライフバランス意識>]()
【図7】就職先に求める福利厚生制度 / 2026年卒 大学生キャリア意向調査3月<就活生のワークライフバランス意識>
学生の育児休業に関する考え
・育児休業を利用したい学生は性別に関係なく7割を越える
・男性の育児休業取得率公表に関心がある学生は66.6%
将来、育児休業を利用したいか
育児休業の利用希望を聞いたところ、利用したいと回答した学生は7割を超えた。男女別でみたところ、男女差は0.6ptとほとんどなく、性別に関係なく多くの学生が育児休業を利用したい意向であることがわかる。【図8】
【図8】育児休業の利用希望 / 2026年卒 大学生キャリア意向調査3月<就活生のワークライフバランス意識>
男性の育児休業取得率等の公表について、企業選びにおいての関心
応募時に企業を検討する際(従業員規模を問わず)、男性の育児休業取得率等の公表の有無への関心度合いを聞くと、関心がある学生は66.6%であった。【図9】
【図9】企業選びにおいての育児休業取得率等の公表への関心 / 2026年卒 大学生キャリア意向調査3月<就活生のワークライフバランス意識>
政府により男性の育児休業の取得が推進されており、学生の利用希望も高い状況である。そのため、学生の関心としても一定数みられた結果となった。
調査概要
内容 |
2026年卒 大学生キャリア意向調査3月<就活生のワークライフバランス意識>
|
調査期間 |
2025年3月25日(火)~2025年3月31日(月) |
調査対象 |
2026年3月卒業予定の全国の大学生、大学院生 |
調査方法 |
マイナビ2026会員(退会者含む)にWEB DMを配信し、インターネットアンケートより回収 |
有効回答数 |
1,971名 |
詳しくは「PDFデータをダウンロードする」をご覧ください