- 高校生アルバイトの平均月収は44,881円
- 1カ月の支出のうち、最も高い費目は「推し活」。平均支出額は17,241円
- 「推し活」により「仕事へのモチベーション」が上がった割合は7割以上
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、15~18歳の高校1~3年生(※高専、専門学校は除く)を対象とした「高校生のアルバイト調査(2025年)」を発表しました。本調査は今年で6回目となります。
トピックス
- 高校生のアルバイト就業率は27.4%。アルバイトの目的は、「貯金をするため」が53.6%で最多。「貯金」への意識の強さがみられる一方で、約3人に1人は預貯金が0円【図1、2、3】
- 高校生のアルバイトの平均月収は44,881円。平均支出額が最も高い費目は「推し活」で17,241円【図4、5、6】
- アルバイトをしている高校生のうち、「推し活」をしている割合は半数以上。「推し活」による変化では、「生活の楽しみ」や「仕事へのモチベーション」が上がったという声も【図7、8】
調査詳細
高校生のアルバイト就業状況
高校生の就業状況
アルバイトをしている高校生の割合は27.4%で、前年より0.9pt増加した。【図1】
【図1】アルバイト就業状況(単一回答)※回答対象:15~18歳の高校1~3年生/高校生のアルバイト調査(2025年)
高校生のアルバイトの目的
アルバイトの目的は、「貯金をするため」が53.6%で最も高く、次いで「趣味のため(48.8%)」「推し活・ゲームなど娯楽に使うため(37.9%)」となった。【図2】
【図2】アルバイトの目的(複数回答・上位抜粋)/高校生のアルバイト調査(2025年)
高校生の個人の預貯金
アルバイトをしている高校生の預貯金を見てみると、「0円」が31.8%で最も高く、次に「1,000円~5万円未満」と「10万円~30万円未満」が19.5%で同率だった。【図3】
【図3】アルバイト高校生の個人の預貯金/高校生のアルバイト調査(2025年)
アルバイトの目的では、高校生の「貯金」への意識の強さが見られる一方で、預貯金に関しては約3人に1人が自身の預貯金を「0円」と回答しており、理想と現実のギャップが存在する可能性が示唆される。
アルバイト高校生の収支
高校生のお小遣い
現在アルバイトをしている高校生のうち、お小遣いをもらっていない割合は54.9%で、アルバイトをしていない高校生と比較すると、22.4pt高い。【図4】
【図4】アルバイト高校生のお小遣い/高校生のアルバイト調査(2025年)
高校生のアルバイト平均月収
アルバイト月収は、「3万円以下」が44.2%(前年比2.7pt増)で最も多く、平均月収は44,881円だった。【図5】
【図5】アルバイト高校生の平均月収/高校生のアルバイト調査(2025年)
高校生の1か月の支出と金額
1カ月の平均的な支出有無としては、「交際費」が64.4%で最も多い結果となった。男女比でみると、「交際費」「洋服や美容用品等の購入費」「推し活※費」では、男性より女性の方が支出している割合が高く、「ゲーム課金」は男性が女性よりも高かった。
また、平均支出額が最も高いのは「推し活」で、17,241円だった。【図6】
【図6】アルバイト高校生の1か月の支出有無と金額/高校生のアルバイト調査(2025年)
アルバイトをしている高校生は、友人との付き合いや、「推し活」、ゲームなどさまざまな費用を、お小遣いに頼らず自分のアルバイト代から支出していると考えられる。
※「推し活」とは:自分が好きなアイドルや俳優、キャラクターや場所や乗り物など幅広い対象を応援する活動のこと
推し活がアルバイト高校生に与える影響
高校生の推し活とアルバイト先への意識
アルバイトをしている高校生のうち、「推し活」をしている割合は65.1%だった。「推し活」をしている高校生は、「推し活」をしていない高校生と比較して、現在のアルバイト先に対して、「職場環境が快適である」と感じている割合が10.6pt高く、次いで「家族や友人に勧めたいと思える」が8.3pt、「働き方に対して上司の配慮・協力がある」が7.9pt高い結果となった。
その他、自身の働きぶりが認められているという意識や充実感を感じている割合も7pt以上の差がみられた。【図7】
【図7】アルバイト高校生の推し活とアルバイト先への意識/高校生のアルバイト調査(2025年)
高校生の推し活による変化や影響
また、「推し活」による生活の変化で増えたことを聞くと、「SNSの利用頻度」が75.1%で最も高く、「生活の楽しみ(75.0%)」「仕事へのモチベーション(72.5%)」が続いた。 「推し活」は、高校生がアルバイトに前向きに取り組めるモチベーションを整え、原動力となり得ることがわかる。【図8】
【図8】推し活による変化や影響/高校生のアルバイト調査(2025年)
調査担当コメント
今回の調査では、前年よりもアルバイトをしている高校生が増加し、特にZ世代で広がる「推し活」がアルバイトに対する前向きな行動やモチベーションアップに影響していることがわかりました。
一方で、「推し活」は高校生の支出を増やすことや、「SNSの利用頻度」を上げるなど、私生活にも大きな影響を与えるようです。支出やSNSの利用は節度を持つことが重要です。アルバイトを通じて得られる経験や収入は貴重ですが、バランスを保ちながら学業に専念することも大切ではないでしょうか。
キャリアリサーチラボ 研究員 嘉嶋麻友美
調査概要
内容 |
高校生のアルバイト調査(2025年) |
調査期間 |
2024年2月17日~2月25日 |
調査対象 |
15~18歳の高校1年生~3年生※高専、専門学校は除く
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調査方法 |
インターネット調査 |
有効回答数 |
就業者741サンプル、非就業者217サンプル |
レポート内目次
- アルバイト就業実態
- アルバイト探し
- 就業意識
- 早期離職の経験
- 非就業者の意識・実態
- アルバイトにおける就職活動の意義
- 私生活の意識や実態
- Appendix
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