マイナビ キャリアリサーチLab

2026年卒大学生のライフスタイル調査
~ Z世代の就活生の“日常”と“将来”を徹底研究! ~

  • 共働き希望率が72.1%で過去最高に。8年連続増加。「一方の収入だけでは生活できない」の理由が3年連続で増加。
  • 物価高の影響を感じる学生は前年比5.3pt増。「食費」「家賃」「学食・生協の値段」などが上がったという回答が増加。

新卒学生向け就職サイト「マイナビ」の運営をはじめ、各種就職・転職情報サービスを行う株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2026年卒業予定として就職活動を行う予定の大学生・大学院生を対象に「大学生のライフスタイル調査」を実施。「Z世代の就活生の「日常」と「将来」を徹底研究!」をテーマに、ここに調査結果を紹介する。
※当調査は法政大学キャリアデザイン学部との共同調査です。

調査詳細

結婚後の仕事について(共働き希望率)

  • 共働き希望率が72.1%で過去最高に。8年連続で増加
  • 希望する理由では「一方の収入だけでは生活できない」が3年連続で増加

共働き希望率の推移

結婚後の仕事に関して、共働きを希望するか、どちらかの収入のみで生活することを希望するか、あるいは結婚しないことを希望するか、を聞いたところ、共働きを希望する割合は72.1%(全体/前年比2.1pt増)で、調査開始(16年卒)以来過去最高となった。全体では8年連続の増加となる。男子では67.5%(前年比3.4pt増)、女子は77.9%(前年比4.4pt増)で、男女ともに前年を上回る高い水準となった。【図1】

共働き希望率の推移/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査
【図1】共働き希望率の推移/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査

共働きを希望する理由

共働きを希望する理由としては、全体では「一方の収入だけでは生活できないから」(16.6%)が最も多く、前年より1.8pt増、3年連続の増加となった。【図2】

共働きを希望する理由/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査

【図2】共働きを希望する理由/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査

また「仕事でキャリアを積みたい(出世したい)から」(13.5%)も増加傾向にあり、ダブルインカムによって経済的な不安を解消したいという思いや、男女ともに自身やパートナーのキャリアを尊重したいという思いから共働きを希望する学生が多いことがわかる。

子育てについて(育児休業の取得希望率)

  • 「育児休業を取って子育てをしたい」という学生は57.1%で、前年同様の高い水準
  • 「子供は欲しくない」理由では「経済的に不安だから」が前年より増加

子育てについての考え

子育てについての考えを聞くと、「育児休業を取って子育てしたい」という回答が57.1%で最多で、前年同様の高い水準となった。【図3】

子育てについての考え/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査
【図3】子育てについての考え/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査

「育児休業を取って子育てしたい」推移

しかし「育児休業を取って子育てしたい」は前年比微減となっており、「今のところあまり子供は欲しくない」も増加傾向にある。【図4・5】

「育児休業を取って子育てした」推移/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査
【図4】「育児休業を取って子育てしたい」推移/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査
「今のところあまり子供はほしくない」推移/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査
【図5】「今のところあまり子供はほしくない」推移/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査

「今のところあまり子供はほしくない」理由

「子供が欲しくない理由」では、全体で最も多かったのは前年同様「うまく育てられる自信がない」(60.8%)だったが、「経済的に不安 (54.5%)が前年比3.5pt増で2番目に多くなった。【図6】

「今のところあまり子供はほしくない」理由/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査
【図6】「今のところあまり子供はほしくない」理由/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査

将来像について(結婚観)

  • 自身の将来像について13.3%は「結婚しない」
  • 11.9%は「愛する人と暮らすが婚姻関係にこだわらない」と回答

将来の暮らし方について

将来の暮らし方についてよいと思うものを1つ選んでもらったところ、最も多かったのは「愛する人と結婚して子供とともに暮らす」(53.5%)だった。【図7】

将来の暮らし方について/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査
【図7】将来の暮らし方について/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査

選択肢を「愛する人と結婚」「婚姻関係にこだわらない」「仲の良い友人と暮らす」「結婚しない」「その他」「あてはまるものはない」の6つにまとめると、「愛する人と結婚」が66.7%、次いで「結婚しない」が13.3%、「婚姻関係にこだわらない」が11.9%となった。【図8】

将来の暮らし方について/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査
【図8】将来の暮らし方について/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査

「結婚して子供を持つ」というライフスタイル以外にも、婚姻関係にこだわらず愛する人と暮らす、ペットと暮らす、友人と暮らす、など、多様なスタイルを描いていることがわかる。

物価高の影響

  • 物価高の影響を感じる学生は前年比5.3pt増
  • 「食費」「家賃」「学食・生協の値段」などが上がったという回答が増加

物価上昇の影響を「感じない」という学生は14.3%で、なにかしらの形で物価上昇の影響を感じている学生は85.7%で、前年より5.3pt増加した【図9】

物価高の影響/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査
【図9】物価高の影響/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査

影響としてもっとも多かったのは「食費が上がった」(56.0%)で前年比5.3pt増、次いで「学食・生協の値段が上がった」(32.6%)が前年比4.3pt増、「家賃が上がった」(7.0%)が1.7pt増となった。【図10】

物価高の影響/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査
【図10】物価高の影響/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査

性格診断について

  • 性格診断テストの結果を「自分の適職を考える参考にする」という学生は14.4%
  • 「自己分析やESの参考」「企業選びやインターンシップの選択が容易に」といった声も

性格診断の診断結果の使い方

人の性格をアルファベット4文字で表した16のタイプに分類する性格診断テストが話題となるなかで、その診断結果を日ごろどのように使っているかを聞いたところ、もっとも多かったのは「自分の性格を知るため」(60.4%)となった。次いで「他人や家族の性格を知るため」(16.5%)、「既存の交友関係でのコミュニケーションを円滑にするため」(14.9%)、「自分にあった仕事・適職を考える参考」(14.4%)などとなった。【図11】

【図11】性格診断の診断結果の使い方/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査

「自分にあった仕事・適職を考える参考」の具体例としては、「就活のための自己分析の一環で活用した。診断結果のキーワードを、自分軸として利用している」や「自分の適性に合った職業を知ることで、企業選びやインターンシップの選択が容易になった」のような声があった一方で、「自分が向いている職業を調べたが、あまり興味のないものしかなかったため、役に立たなかった」や「友人との会話の中で楽しんだ程度で、本当に就職活動等に使うことは無いと思う。人をタイプで判断できるものではないとおもう」のように、一定の距離感をもって接しているという声もあった。

日常のコミュニケーションにおいては「仲良くなりたい子と性格診断の話で盛り上がることができた。同じ診断結果で距離が近づいた」「インターンシップで出会った初対面の人たちと性格診断の話をして盛り上がった」のように初対面の人や距離を近づけたい人と仲良くなるきっかけとして機能しているという声や、「相手の診断結果を知っているから、深く関与しなかったりして互いの心地よい距離感をキープできた」や「相手の診断結果を知っていると先回りして問題を回避出来ている気がする」のように、相性の良くないとされる結果を踏まえて相手との接し方に気を付けるようにしているという声もあった。【表1】

【表1】性格診断の診断結果の使い方/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査

アルバイトにおける「カスタマーハラスメント(カスハラ)」の経験

  • 約3割の学生がカスタマーハラスメントを受けた経験があると回答
  • うち1割の学生が「アルバイトを辞めた」、3割が「これまで通り働けなくなった」と回答

カスタマーハラスメントを受けた経験

これまでアルバイトにおいて「カスタマーハラスメント」に該当する言動を受けたことがあるかどうかを聞いたところ、約3割の学生がカスタマーハラスメントを受けたと回答した。内容としては「暴言」(19.3%)、「揚げ足取り」(6.9%)、「迷惑行為(セクハラを受けた、付きまとい、待ち伏せ)」(3.9%)などがあった。特に「迷惑行為」は男子より女子の方が回答が多かった。【図12】

カスタマーハラスメントを受けた経験/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査
【図12】カスタマーハラスメントを受けた経験/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査

カスタマーハラスメントを受けた後の影響

カスタマーハラスメントを受けたと答えた学生に対して、その後のアルバイトにおける影響などを聞くと、もっとも多かったのは「特に影響はなかった」(57.2%)だったが、「アルバイトを辞めた」が13.6%、「アルバイトを辞めるには至らなかったが、これまで通りに働けなくなった(モチベーション・業務効率の低下、業務への恐怖心など)」が29.3%となるなど、勤務が続けられなくなったり、これまで通りの勤務ができなくなるといった悪影響が出ている学生が多いことがわかった。【図13】

カスタマーハラスメントを受けた後の影響/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査
【図13】カスタマーハラスメントを受けた後の影響/マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査

調査担当者コメント

共働き希望率が過去最高となり、育児休業の取得希望率も前年同様の高い位準となるなど、いまの大学生の間では男女がともにキャリアを積み、ともに子育てに参画する意識が根付いてきているようです。

また、結婚を望まない学生や、婚姻関係にこだわらないパートナシップを希望する学生など、学生の思い描く将来像の多様さがうかがえます。一方で、共働きを希望する理由や子供は欲しくないと考える理由として、経済的な不安を挙げる学生が増加していることもわかりました。

日常生活において物価高騰の影響を感じる学生も前年より増加しており、学生の思い描くキャリア観・人生観に、目下の経済的な不安が影を落としている可能性もあります。VUCA・BANIの時代を生きる学生たちの、キャリア形成の難しさが垣間見えます。

調査概要

内容 マイナビ 2026年卒 大学生のライフスタイル調査
調査期間 2024年11月28日(木)~2024年12月25日(水)
前年調査(25年卒):2023年11月28日(火)~2023年12月25日(月))
調査対象 マイナビ2026会員のうち「2026年春」に卒業予定の大学生・大学院生
調査方法 2024年11月28日時点のマイナビ2026会員の大学生・大学院生にWEB DMを配信
2024年11月28日に過去のアンケート回答者にWEB DMを配信
有効回答数 1,633名
[内訳:文系男子 217名 理系男子 249名 文系女子 820名 理系女子 347名]

詳しくは「PDFデータをダウンロードする」をご覧ください

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