マイナビ キャリアリサーチLab

2023年卒大学生活動実態調査 (10月中旬)

2023年卒業予定の大学生・大学院生の10月10日時点での内定率は89.6%(前年比2.4pt増)。内定式は約6割の学生が対面形式で参加し、「同期と実際に会えてよかった」という感想が大幅増加。

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2023年卒業予定の全国の大学生、大学院生を対象に実施した、「マイナビ 2023年卒大学生活動実態調査 (10月中旬)」の結果を発表しました(調査期間:2022年10月10日~10月14日)。

調査概要

内容 マイナビ 2023年卒大学生活動実態調査(10月中旬)
調査期間 2022年10月10日~10月14日
調査対象 マイナビ2023会員のうち「2023年春」に卒業予定の大学生・大学院生
調査方法 マイナビ2023会員にメール告知・WEBフォームにて回答
有効回答数 のべ2,164名

TOPICS

(1)内定率・平均内定保有社数
(2)内定式の参加形式
(3)内定式に対面形式で参加した学生の感想
(4)2024年卒の大学生へのメッセージ(先輩から後輩へ)

(1)内定率・平均内定保有社数

2023年卒業予定の大学生・大学院生の10月10日時点での内定率は89.6%

2023年卒業予定の大学生・大学院生の10月10日時点での内定率は89.6%(前年比2.4pt増)で、平均内定保有社数は2.4社(前年比0.1社増)となった。【図1】【図2】企業の採用意欲の高まりを受け、本調査では3月1日調査以降、内定率・平均内定保有社数ともに毎月前年比増で推移した。

内定率 経年比較/2023年卒大学生活動実態調査 (10月中旬)
【図1】内定率 経年比較/2023年卒大学生活動実態調査 (10月中旬)
平均内定保有社数 前年比較/2023年卒大学生活動実態調査 (10月中旬)
【図2】平均内定保有社数 前年比較/2023年卒大学生活動実態調査 (10月中旬)

(2)内定式の参加形式

対面形式での参加が約6割で、前年最多であったオンライン形式と逆転。

内定式の参加状況について聞いたところ、10月最初の平日である「10月3日」に参加した学生が最も多かった(前年は10月1日が平日であったため「10月1日」が最多)。【図3】「内定式が開催されなかった」と回答した学生は18.9%で約4人に1人(24.6%)であった前年より減少し、前年より内定式に参加できた学生が増えたことがわかる。

内定式に参加した学生限定で、内定式の参加形式を見てみると、「直接対面形式で実施され、全員集まって参加した」が58.1%で最多となり、前年最多(57.5%)であった「オンライン形式で実施され、全員オンラインで参加した」は31.0%と大幅に減り、対面実施とオンライン実施が逆転した。【図4】今年は企業の内定者フォローの対面実施率が前年より高く、内定式についても対面実施が増えたと見られる。

内定式の参加状況/2023年卒大学生活動実態調査 (10月中旬)
【図3】内定式の参加状況/2023年卒大学生活動実態調査 (10月中旬)
内定式の開催形式/2023年卒大学生活動実態調査 (10月中旬)
【図4】内定式の開催形式/2023年卒大学生活動実態調査 (10月中旬)

(3)内定式に対面形式で参加した学生の感想

対面で参加した学生は「同期と実際に会えてよかった」の回答が前年より大幅に増加。一方で「もっと同期や先輩との話し合いの場を」などの声も。

内定式に対面形式で参加した学生に内定式に参加した感想を聞いたところ、「来年からその会社で働く実感がわいた」(58.5%)、「社会人になることへの不安が軽減された」(17.0%)、「同期と実際に会えてよかった」(76.4%)、「人事担当者や社員と実際に会えてよかった」(43.0%)、「実際に会社に訪問する機会があってよかった」(24.0%)といった肯定的な感想はいずれも前年より割合が増えた。【図5】特に「同期と実際に会えてよかった」は前年比18.2pt増加するなど、同期との交流に満足できた学生が多いようだった。

一方で対面で参加した学生の中でも、「会社の方の話を聞くだけでなく、一人一人抱負などを話す機会があると4月から働く実感が湧き、内定式に参加する意義も見出せると思う」や、「職種がわからない状態で大人数での開催だったため、同じ事業所で働く同期を見つけることに苦労した。もう少し人数と属性を絞ったグループ分けをするなど、学生目線に立った開催形式であるとありがたいと思う」などの声も見られた。

内定式に対面形式で参加した感想/2023年卒大学生活動実態調査 (10月中旬)
【図5】内定式に対面形式で参加した感想/2023年卒大学生活動実態調査 (10月中旬)
 属性   内定式(対面形式)に参加した感想
文系女子内定式に参加することで社会に出て働く実感が湧いた。また、同期の人や社員の人と顔合わせをすることで一緒に働く実感が湧き、楽しみだなと思ったり、ちゃんと働けるかなと不安に思ったりした。
理系男子硬い雰囲気にならないよう、内定式ではなく交流会と言っていた。また、服装もオフィスカジュアルで柔らかい雰囲気で行われたのは好印象だった。
文系女子事前に会社負担でPCR検査があったので、安心して参加することができました。
文系男子あらためて、なぜこの会社を選んだのか思い出す良い機会だと思う。また、同期の雰囲気はとても伝わるので今後の展望が描きやすいという点で意義があると思う。私が参加した時は多くの同期が声をかけてくれた。関係を持ちながら仕事をするという想定ができるので、私としては満足できる。
文系女子会社の方の話を聞くだけでなく、一人一人抱負などを話す機会があると4月から働く実感が湧き、内定式に参加する意義も見出せると思う。
理系女子職種がわからない状態で大人数での開催だったため、同じ事業所で働く同期を見つけることに苦労した。もう少し人数と属性を絞ったグループ分けをするなど、学生目線に立った開催形式であるとありがたいと思う。
【図6】内定式に対面形式で参加した感想(自由記述)/2023年卒大学生活動実態調査 (10月中旬)

(4)2024年卒の大学生へのメッセージ(先輩から後輩へ)

2024年卒の大学生に向けたメッセージでは「自己分析を徹底的に」「早めの行動」「面接練習にも参加を」「人に頼ることは非常に大事」などの多数のアドバイス

2024年卒の大学生(後輩)に向けたメッセージを自由に記入してもらった。「自己分析はあらゆる角度から徹底的に行うべき。人によっては時間がかかるため、3年生のはじめに友達など誰かと始めるのが理想的」のように自己分析の重要性や、「3月からは想像してるより忙しくなるので、とにかく早め早めの行動が大切です!また、本選考でエントリーしようと思っている職種は、1社でも良いのでインターンシップに参加しておくと良いと思います。参加を通して職種理解が深まるので、ESをスムーズに書き始められます」のように早めの動き出しについて、「面接練習などにも積極的に参加すべきだった。私の場合は本番の面接の数を重ねて慣れていった感じなので、前半はとても苦労した」のように面接対策についてなど、後輩へのアドバイスとしてさまざまな声が集まった。また、それらのアドバイスの根底にも通じるものとして、「自分だけでは気づけないこともあるので、恥ずかしいとは思うが、家族や友達に見てもらうべきであると思う」、「人に頼りまくること。一人ではほぼ何も解決できない」のように、友達や家族、大学のキャリアセンターといった周囲のサポートを仰ぐことの大切さを強調するコメントも見られた。

 属性   24年卒の学生へのアドバイス
文系女子自己分析はあらゆる角度から徹底的に行うべき。人によっては時間がかかるため、3年生のはじめに友達など誰かと始めるのが理想的。受かる見込みがない企業でも、気になるところがあるのなら、あとから後悔しないためには挑戦してみるのがいいと思う。
文系女子自己分析をとにかくするべき。モチベーションの原点や将来の生活で何を大事にするかを考える。
大手ばかり見ても全国転勤や営業など自分に合わないと感じることもあるため、知名度や給料のみに左右されない。
理系女子3月からは想像してるより忙しくなるので、とにかく早め早めの行動が大切です!また、本選考でエントリーしようと思っている職種は、1社でも良いのでインターンシップに参加しておくと良いと思います。参加を通して職種理解が深まるので、ESをスムーズに書き始められます。
理系女子本エントリーが始まる1年前から準備を始めたが、早めに始めていて良かったと思っている。たくさん対策をしておくのが成功に繋がると感じる。
文系女子私は面接直前の会社においての対策や、面接自体の内容を大きめの付箋に一つずつメモをして、ルーズリーフのノートに貼るようにしていた。そうすることでオンライン面接の時は自分の手元に大事なメモだけ置いておくことができる。また、メモすることが増えた場合はノートだと書けなくなることもあるが、ルーズリーフタイプのノートに付箋を貼ることで追加のメモがあっても付け足したり、入れ替えることも可能なので便利だった。
文系女子自分だけでは気づけないこともあるので、恥ずかしいとは思うが、家族や友達に見てもらうべきであると思う。
理系女子1人で抱え込まずに周りの家族や友人、先輩、先生などを頼ってES添削なり面接対策なりをすることが1番の近道だと思うので実行してほしい。
【図7】2024年卒の大学生に向けたメッセージ(自由記述)/2023年卒大学生活動実態調査 (10月中旬)

調査担当者コメント

今年は内定式に対面で参加した学生が増加しました。将来自分が働く職場で、同期や先輩と実際に会って交流することに満足する学生が多い一方で、内定式の内容によってはそうした満足を得られないこともわかりました。学生が内定式にどのようなことを求めているのかを汲み取ることで、学生の入社に対するモチベーションを向上させることにもつながり、社員と企業として入社後に良好な関係を築いていくことにもつながるでしょう。また2024年卒の後輩へのメッセージでは、実用的なアドバイスのほか、「周囲を頼る」ことの重要さを伝える声がありました。就職活動は時として不安や焦りから、孤独な闘いになりがちですが、友人や家族といった身近な人たちや大学のキャリアセンターなどのサポートを積極的に取り入れ、自身をより客観的に見ることが重要です。




3月1日調査 の結果はこちら
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