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非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2022年7-8月)

22年7-8月に新規就業した非正規雇用の仕事で就労時間・収入などに制限を設けている人は6割超。
社会保険適用拡大後に新しく非正規雇用の仕事を探す際は、就労時間を増やすが3割。一方[主婦][シニア]では4人に1人が就労時間を減らすと回答。

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、全国の15~69歳の男女(中学生を除く)(有効回答数:スクリーニング調査15,969名、本調査1,560名)を対象に実施した「非正規雇用に関する求職者・就業者の活動状況調査(2022年7-8月)」の結果を発表しました。※非正規雇用:アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託社員

調査概要

内容 非正規雇用に関する求職者・就業者の活動状況調査(22年7-8月)
調査期間 2022年9月1日~9月5日
調査対象 ・スクリーニング調査:全国の15~69歳の男女(中学生を除く)
・本調査:全国の15~69歳の男女(中学生を除く)のうち、7-8月に非正規雇用の仕事探しをした人
調査方法 外部パネルによるインターネット調査
有効回答数 スクリーニング調査:15,969名 本調査:1,560名

TOPICS

  • 22年7-8月にアルバイトの仕事を探した割合は13.9%。22年5-6月比は減少・21年7-8月比は増加。最も探された職種は[オフィスワーク]、次いで[販売・接客・サービス]【図1、2】
  • 22年7-8月に新規就業した非正規雇用の仕事で就労時間・収入などに制限を設けている人は6割超。[学生][主婦]では7割程度が働き方に制限あり【図3、4】
  • 社会保険適用拡大後に新しく非正規雇用の仕事を探す際は、就労時間を増やすが3割。一方[主婦][シニア]では4人に1人が就労時間を減らすと回答。【図5、6】
  • 勤務先に資産形成の援助制度があれば利用したいとした人は7割超。利用したい理由は[現時点で将来生活できる資産がないから]が最も高い【図7、8】

調査詳細

<2022年7-8月のアルバイト求職ニーズ>
22年7-8月にアルバイトの仕事を探した人は13.9%(22年5-6月比:0.2pt減、21年7-8月比:0.4pt増)となった。【図1】

【図1】アルバイトの仕事を探したか(複数回答)

アルバイト求職ニーズの推移/マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2022年7-8月)」
回答数:15,969


アルバイトで探した職種は、[オフィスワーク]30.7%、[販売・接客・サービス]29.3%、[軽作業]21.0%がTOP3。22年5-6月比で増加した職種は[オフィスワーク]1.7pt増、[販売・接客・サービス]0.4pt増、[飲食・フード]0.3pt増の3職種となった。21年7-8月比で増加した職種は[レジャー・アミューズメント]0.6pt増、 [医療・介護・保育]0.5pt増の2職種となった。【図2】

【図2】アルバイトの仕事で探した上位10職種(複数回答)

アルバイト求職ニーズの高い上位10職種/マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2022年7-8月)」

<就労時間・収入制限を設けた働き方の実施状況(扶養控除内労働など)>
22年7-8月に新しく就いた非正規雇用の仕事について、社会保険加入要件に満たないように・扶養内労働となるように等、就労時間や収入に制限を設けているかを聞いたところ、[就労時間・収入に制限を設けている計]が62.4%となった。設けている制限のうち[「住民税の納税義務」が生じないように、制限を設けている]が19.7%で最も高く、次いで、[「配偶者扶養控除」が受けられるように、制限を設けている]が11.6%となった。

属性別では、[学生]で制限を設けている計が7割を超え、制限の内容では、住民税の納税義務が生じないように制限を設けている(21.2%)、社会保険加入とならないように制限を設けている(12.7%)の順に高い。[主婦]では、制限を設けている計が67.1%で、制限の内容では、配偶者控除が受けられるように制限を設けている(19.7%)、住民税の納税義務が生じないように制限を設けている(18.4%)の順に高い。【図3、4】

【図3】22年7-8月に新規就業した非正規雇用の仕事の就労時間・収入制限を設けた働き方の実施状況(単一回答)

就労時間・収入制限を設けた働き方の実施状況/マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2022年7-8月)」

【図4】参考

税負担・控除など参考/マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2022年7-8月)」

<短時間労働者に対する社会保険適用拡大(法改正)後の社会保険料の負担と就労時間の増減意向>
10月の社会保険適用拡大後(法改正後)に、新しく非正規雇用の仕事を探す場合の社会保険料の負担感と就労時間の増減意向を聞いたところ、[わからない・考えたことはない]を除くと、[社会保険料を負担しても良いので、現在より就労時間を増やすと思う]が16.9%で最も高く、次いで、[社会保険料を負担したくないが、現在より就労時間を増やすと思う]が16.4%となった。

社会保険料の負担については、[社会保険料を負担したくない計(29.5%)]が、[社会保険料を負担しても良い計(24.9%)]を4.6pt上回り、[学生][主婦]では負担したくないが3割を超える。

就労時間の増減意向では、[就労時間を増やすと思う計(33.3%)]が[就労時間を減らすと思う計(21.0%)]より高くなった。属性別でも総じて就労時間を増やすが、就労時間を減らすより高いが、[主婦][シニア]では、就労時間を減らす計が25.0%程度となり、[主婦][シニア]の4人に1人が社会保険の適用拡大により、今後の仕事探しでは就労時間を減らすと回答した。【図5】

【図5】社会保険適用拡大後に、新しく非正規雇用の仕事を探す場合の社会保険加入意向と就労時間の増減意向(単一回答)

社会保険適用拡大後の、社会保険加入意向と就労時間の増減意向/マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2022年7-8月)」

【図6】参考

短時間労働者に対する社会保険適用拡大(法改正)の参考/マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2022年7-8月)」

<資産形成に関する援助制度の必要性と利用意向>
財形貯蓄制度や社内保険援助制度など、企業における非正規雇用者への資産形成に関する援助制度の必要性と利用意向を聞いたところ、[必要性を感じる計]が62.0%、[制度があれば利用したい計]が72.1%となり、必要性・利用意向ともに高い結果となった。

性年代別にみると、男性20-29歳・女性60-69歳で、[必要性を感じる計]が7割を超える。また、女性20-29歳・男性20-29歳・女性15-19歳で、[制度があれば利用したい計]が8割を超える。 必要性・利用意向ともに、男性に比べ女性の方が高い傾向にあり、必要性については、30代以上が6~7割、利用意向では、10代・20代で8割を超える。【図7】

【図7】企業における非正規雇用者に対する資産形成に関する援助制度の必要性と利用意向(単一回答)

資産形成に関する援助制度の必要性と利用意向/マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2022年7-8月)」

資産形成に関する企業からの援助制度を利用したい理由を聞いたところ、[現時点で将来生活できるだけの資産がないから]が75.6%(最もあてはまる理由:60.9%)で最も高く、次いで[現在資産形成を行っておらず、自分だけでは今後も行えないと思っているから]が43.2%(最もあてはまる理由:19.6%)、[自分で資産形成を行える知識の習得や、勉強をしないと思うから]が34.4%(最もあてはまる理由:12.5%)となった。

また、年代別では40-49歳で[現時点で将来生活できるだけの資産がないから]が8割を越える。
反対に、資産形成に関する企業からの援助制度を利用したいと思わない人に、その理由を聞いたところ、[生命保険などの各種保険にすでに加入しているから]が36.8%(最もあてはまる理由:29.9%)で最も高く、次いで、[現時点で将来生活できるだけの資産がすでにあるから]が27.6%(最もあてはまる理由:19.3%)、[すでに自分で資産形成を行っているから]が23.4%(最もあてはまる理由:17.2%)となった。【図8】

【図8】企業の資産形成支援制度を利用したいと思う理由/利用したいと思わない理由

資産形成支援制度を利用したいと思う理由/利用したいと思わない理由/マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2022年7-8月)」

INDEX

  1. 求職状況
  2. 今後の求職予定
  3. 新規就業状況
  4. 就労時間・収入制限を設けた働き方の実施状況(扶養控除内労働など)
  5. 短時間労働者に対する社会保険適用拡大(法改正)の認知度/適用拡大後の社会保険料の負担と就労時間の増減意向
  6. 将来の年金受給に対する意識/資産形成に関する援助制度の必要性と利用意向
  7. エリア別集計
  8. 職種区分について

詳しくはPDFデータをご覧ください

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