マイナビ キャリアリサーチLab

ミドルシニア/シニア層の就労者実態調査(2021年)

60~64歳の半数以上が、「65歳を超えても働き続けたい」意欲が見られる
年代が上がるほど現在の仕事や職場に良い印象を抱く

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中川信行)は、現在就労している40代~70代男女を対象にした『ミドルシニア/シニア層の就労者実態調査(2021年)』を発表しました。調査結果の概要(一部抜粋)は以下の通りです。
※ミドルシニア:40~59歳以下、シニア:60歳以上で定義

◆ 調査概要

内容 ミドルシニア/シニア層の就労者実態調査(2021年)
調査期間 2021年7月8日~7月12日
調査対象 現在就労している40代~70代男女
調査方法 インターネット調査
有効回答数 1,500名

◆ TOPICS

2021年4月より高齢者雇用安定法が改正され、65歳までの雇用確保の義務に加え、70歳までの就業確保の努力義務が追加された。現在正社員・非正社員で働く40~64歳に、自身のキャリアとして何歳まで働き続けたいかと聞いたところ、60~64歳において、「65歳を超えても働きたい」(「~70歳まで働きたい」+「~75歳まで働きたい」+「~80歳まで働きたい」+「80歳を超えても働きたい」の合計)と回答した割合は50.8%で5割を超えた。40代、50代においても、65歳を超えても働きたい割合は3~4割程度となり、年齢を重ねても就労を続けたい意欲がうかがえた【図1】。

【図1】自身のキャリアとして何歳まで働き続けたいか

自身のキャリアとして何歳まで働き続けたいか/ミドルシニア・シニア層の就労者実態調査(2021年)

新しく仕事を始める際に妥協できる条件を聞いたところ、正社員では「自宅からの距離」「勤務時間」が妥協可能な条件として当てはまる割合が高く、「年収、給与」「職種、仕事内容」が低くなった。一方非正社員では「勤務曜日」が高く、「職種、仕事内容」が低い結果となった。
年代別に見ると、「年収、給与」は年代が上がるほど妥協できる条件として割合が高くなり、70代では84.4%となっている。
「職種、仕事内容」も年代が上がるほど妥協できる割合は高まるものの、50代・60代・70代においては最も割合が低く、年齢や雇用形態に関係なく妥協したくない条件であるようだ【図2】。

【図2】新しく仕事を始める際に妥協できること

新しく仕事を始める際に妥協できること/ミドルシニア・シニア層の就労者実態調査(2021年)

現在の仕事や職場に対して、「前向きさ」「充実感」「満足感」「継続意向」「他社推奨意向」をどれくらい感じているかについて、それぞれ「そう思う」+「どちらかといえばそう思う」の合計のスコアを見てみると、最も高いのは現在の職場で長く働きたいと思える「継続意向」で71.5%、次いで現在の仕事に前向きに取り組んでいる「前向きさ」が63.6%となった。すべての項目において、年代が上がるほどスコアが高まる傾向が見られ、高年代は現在の仕事や職場に良い印象を抱いていることがわかる【図3】。

【図3】現在の仕事や職場への意欲

現在の仕事や職場への意欲/ミドルシニア・シニア層の就労者実態調査(2021年)

ミドルシニア・シニア層の就労目的は「自分の生活費のため(68.8%)」が最も高く、次いで「貯金をするため(51.2%)」「家族の生活費のため(50.9%)」となった。
雇用形態別にみると、全体と比較して正社員は生活費やローンの支払い、子ども関連の支出といった“生活防衛”のために働いている傾向が強い。また年代別で見ると、70代は特に健康維持や時間の有効活用、人との交流や充実感を得るためなど“生活の充実”のために働いている傾向が強く、雇用形態や年代によって働く目的が大きく異なるようだ【図4】。

【図4】就労目的

就労目的/ミドルシニア・シニア層の就労者実態調査(2021年)

◆ INDEX

1,回答者プロフィール
2,就労実態
3,仕事探しに関する意識
4,現在の職場への意識
5,早期離職の実態と意識
6,回収数について

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